「矛先」のような形をした岩が沼島のシンボルの上立神岩です。国生み神話ゆかりの場所で、高さ約30mの屹立する岩。沼島の海岸線に見られるくにうみ伝説の舞台を思わせる奇岩や岩礁の象徴的な存在。イザナギとイザナミがオノコロ島に降り立ち、巨大な柱の周囲をまわって婚姻をおこなったという、「天の御柱」だともいわれています。
伝説
イザナギ、イザナミの二神がおのころ島に降り立ちられ、イザナギが左より、イザナミが右より上立神岩の前にある「ゆるぎバエ」で夫婦になろうとしたところ、その営みの方法を知らなかったことに気づきました。するとどこからか二羽のセキレイが舞い降り、近くの岩にとまり尾をゆさぶって男神・女神に夫婦の道をさとしたというお話は今でも語り伝えられています。また上立神岩は竜宮城の表門にあたると、江戸時代の百科事典「和漢三才図会」にも書かれており、その神秘的な姿は私たちを古代の国へタイムスリップさせてくれそうです。