
近年発掘された製塩遺跡です。弥生時代から古代にかけて海人族が製塩を行っていたとされ、熱効率の向上を図った石敷炉が兵庫県では初めて発見された貴重な遺跡です。鉄製の釣り針やタコ壺などの海との繋がりを示す遺物も出土しており、万葉集に「朝凪に 楫の音聞こゆ 御食つ国 野島の海人の 船にしあるらし」と詠われた「野島の海人」はこの地で製塩を行っていたと考えられています。また、朝鮮半島から運ばれたとされる新羅式の土器も出土しており、野島の海人と朝鮮半島との関係の深さも想像することができます。
現在は、緑の道しるべ大川公園として整備されており、製塩作業をする海人のモニュメントや解説板が建てられています。