これも「御食国」たる証しか?この清水は朝廷でも飲まれていた
岩屋からなら、車で15〜6分。
大阪湾を眺めながら国道28号線を南に向かうと左手右手に妙見山となる。その切り立った山のふもとに「御井の清水」はあります。
古くから淡路地域は名水の産地だそうで、この清水は天皇の飲料水として朝廷に運ばれたいた「淡路の寒泉(しみず)」だと伝えられています。

古事記の仁徳天皇の段の最後のところに「淡路の寒泉」が記された枯野という船のお話があるので.....

御井の清水
この御世に、冤寸河の西に一つの高樹ありき。その樹の影、且日に當たれば、淡道島に逮び、タ日に當たれぱ、高安山を越えき。故、この樹を切りて船を作りしに、甚捷く行く船なりき。時にその船を號けて枯野と謂ひき。故、この船をもち旦夕淡道島の寒泉を酌みて、大御水献りき。
この船、破れ壊れて塩を焼き、その焼け遺りし木を取りて琴に作りしに、その音七里に響みき。
ここに歌ひけらく、

  枯野を 塩に焼き 其が余り 琴に作り かき弾くや 由良の門の
  門中の海石に 觸れ立つ 浸漬の木の さやさや

とうたひき。こは志都歌の歌返しなり。
仁徳天皇の治世の折り、とても高く大きな木があった。朝日が差せばその影が大阪湾を越えて淡路島に届いたほど...思わずそんな馬鹿なと思ってしますが大きな木があったのは事実かも.....。

この木で船を造ると、とても速い船ができ、「枯野(からの」と名付けられた。
その船で朝に夕に淡路島の寒泉を汲んで、運んで天皇の飲料水にしたという話なのです。
そして、船は壊れた後、塩づくりに使われ、焼け残った木で琴を作ったら、良く響いた....。

まあ木の話はさておいても、天皇が特別に運ばせて飲んでいた水なら飲んでみたくなる。
御食国であった淡路島の面目躍如といえばいいのか。
朝夕船便で結ばれていた淡路島は天皇家、縁の地といえそう。

清水を飲まんと欲す! 車では行かないのが賢明です。
実際にどんな場所か?と思って、清水の所まで行くことにした。当日はあいにくの雨。
佐野小井のバス停の前から右斜方向に登る小道があり、そこから登るのだそうだ。

結論から言うと、手前の名水くみ場でとても安価に水が汲めるので、そこで求めるのが賢明。
間違ってもポリタンクなんぞ下げて上まで行き清水を無料で手に入れよう!なんて考えないこと。
地獄を見ます...(老婆心ながらのアドバイス)。さらに車でというのもやめたほうが良さそうです。
ただ山歩きに慣れた方なら楽しめるでしょう。
バス停付近から 右手には大阪湾
かなり急勾配
天気悪く、大阪湾はもやの中
分岐する所には道しるべ
飲んでみると柔らかな水だった
水だけが目的ならここで....